本や映画、日々の生活から見つけた心に留めたい名言を書いていくよ!
『 兎を見て犬を顧みるも、いまだ晩しとなさず。羊を亡って 牢を補うも、いまだ遅しとなさず。 』(引用元: 宮城谷昌光 著「青雲はるかに」新潮文庫)
意 味
「(狩りにおいて)兎を見つけた時に犬を探し始めても遅いわけじゃない。そこで逃したとしても、また遭遇する場合もある。羊が逃げてしまって檻を直しても遅いわけではない。また羊が逃げてしまうことを防ぐことができる。」
何事も手遅れということはない。気づいたときにでも対処すれば、次に繋がったり、事態の悪化を防ぐことができる。手遅れだと諦めてしまえば事態は悪化するのみであり、愚かな考えである。
背 景
春秋戦国時代の話。"楚"の国は、白起将軍率いる"秦"の国によって首都を落とされ、楚の王であった頃襄王は命からがら城陽というまちに脱出し身を隠していた。その後、息を吹き返す挽回策もなく意気消沈していた頃襄王は、"趙"という国に亡命していた荘辛という楚の臣下を思い出し招き寄せる。すっかり落ち込んでしまっていた頃襄王を見た荘辛は、「あきらめたら...終了」的な励ましに加え、このままだと楚が滅ぶといった警鐘を含めた『兎を見て...遅しとなさず』の言葉を述べ、頃襄王を励ます。この言葉の意味に気付いた頃襄王は新しい首都を定め、楚の再興に動き始める。秦の国に対しては劣勢であったが、その後も頃襄王は楚の国を滅亡させることはなかった。
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さて、春秋戦国時代(BC.770年~BC.221)といえば、漫画「キングダム」でもおなじみ。とはいえ、キングダムを読んだことないので、話はわからないけど。
春秋戦国時代は、三国志以上に面白いかもしれない。大なり小なり多くの国が存在しており、現代までの戦いの謀略知略が最も進展したのはこの時代かも?。現代のビジネスにも通じるといわれる有名な「孫氏の兵法書」の著者 孫武が活躍したのもこの時代だし。
正直、三国志は好きだったけど、天下三分の計などと言われ、三国分立した後あたりからは、少し面白みに欠けるし(横山三国志しか読んだことない人の感想ですので悪しからず...)。春秋戦国時代については、横山史記でちょっとかじったくらいで時代の前後もわからないレベルですが、この記事をまとめていくとともに少しずつ勉強していきたいと思います!
話は少し逸れましたが、この言葉刺さりますね。どちらかといえば、諦めるタイプなので。心が痛い。こんなこと言われてもそりゃそうなんだけど...って思うわ。案の定、事態は悪化する一方でもう取返しがつかないかも...って状況ですね。
でも、この言葉によると、そこで諦めてもだめな模様..。なんともまぁ死人にムチ打つような言葉なんでしょうね。頃襄王はこれで奮い立ったのだから素直というか誠実というか...。
とはいえ仕事を失敗してしまったとき、落ち込んで何も始められないとき、年齢的にもう無理かと思うとき、HP運営がうまくいっていないとき。
何か始めないといけないのに躊躇するようなことがあればこの言葉を思い出してみてください。
諦めていたことも挑戦できるかもしれません。
「青雲はるかに」は宮城谷昌光さんという古代中国の偉人をメインに描く作家さんの著書で、紀元前280年ほどの范雎(はんしょ)という政治家の話です。さすがに歴史本なので難しい言葉ばかりだけど、あまり気にならずにどんどん話に引き込まれていきます。他の著書でも『晏子』(全4巻)を読んだことがありますが、これもとても面白かったです。ぜひ手に取ってみてください(現在「上」を読進め中)。
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