1999年から2005年まで連載していた全12巻のマンガである。
意外と知ってる人も多いかもしれない。
ジャンルは序盤は変身ヤンキーヒーロー。
かと思いきや中盤からはゴリゴリのSFになっている。
私がこの作品を手にしたのが中学生の時分である。
当時私は仮面ライダー龍騎という特撮ヒーローにハマっていた。シリアスな設定の群像人間ドラマがよかった。
(実際にはクウガからファイズまでが好き。)
そんな時に手にしたのが破壊魔定光のコミックスである。
変身ヒーローのビジュアルに惹かれたし、マンガ本の装丁がギラギラしたメタリック紙で、それも中学生心にカッコよく感じた。
そんな私の期待は裏切られたのだが。
もちろん悪い意味ではない。
話の内容はというと
不良の主人公、椿定光が
データ生命体のヘルメット、通称ポンコツを手に入れ、本来なら捕まって収容されるはずだった宇宙人たち="流刑体"を捕獲、回収するのに協力する。
と、いうような話。
めちゃくちゃざっくりと。
しかし流刑体の正体は、
それぞれ地球が別環境だった場合や、生まれた惑星が異なる場合の並行世界の椿定光で、グロい宇宙人の姿だったり、性別が違かったり、双子だったりもする。
主人公の定光だけが、
未来を予知する能力
=並行世界の分岐点を破壊する能力
を持っていて、宇宙の運命を収束させることができる。みたいな。
敵っぽい感じで出てくる女の子キャラが実はヒロインで、ツンデレで、おまけに並行世界の実の母親という、見方によっては某新世紀ナントカゲリオンを意識したような設定もある。
上記の感じで展開的には二転三転していき後付け感もあるにはある。
しかし連載時期を考えると、
同じようなテーマを扱っているアニメやマンガよりも、一歩先に並行世界やカオス理論に対して硬派に長期連載でSFをしていた漫画作品のような気がする。
(元祖をあげると切りはないが)
SF好きな人にはオススメ。
普通に面白い。
難解で文字数が多いのでサラッと読みたい人には向かないが。
ちなみにアニメ化もされている今作。
連載途中での序盤設定によるアニメ化だったため、途中からオリジナルストーリーで進行したがこの作品の良さを引き出すことが出来ずに特徴のないアニメで終わってしまった感が否めない。
しかし、OP曲のトランペットだけは某バラエティ番組の太眉セーラー服女のテーマ曲として多くの人が聴いたことがあるのではないだろうか。
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